薪ストーブで窒息しないか

薪ストーブで一酸化炭素中毒?

 薪ストーブは特性上一度つけたら薪が燃え終わるまで、当分つけっぱなしになります。ストーブやファンヒーターを使っている時のように一酸化炭素中毒に注意しなくてはならないかというお話です。

 一酸化炭素中毒は身体中に酸素を届けている血液中の赤血球に一酸化炭素がくっついてしまい、身体中が酸素不足になって最悪死んでしまう怖い症状です。一酸化炭素は酸素が足りない状態で物が燃えている時などに発生します。酸素が足りている状態で物が燃えているときには二酸化炭素が発生します。

給気・排気のしくみ

給気について

 薪ストーブの給気(薪を燃やすために炉内に空気を供給する)方法は大きく分けて2つになります。1つ目は屋外から空気を引っ張ってくる方法。これはFF式のファンヒーターと似ています。我が家はこの方法です。薪ストーブから外に伸びるパイプが床下に設置されています。2つ目は屋内の空気を炉内に引き込む方法。この場合は特別な設備は必要ありません。

 アンコールなどの薪ストーブは気密性が高い設計ですが、1つ目の方法でやっていても、上蓋を開けた時、前のガラス戸を開けた時、灰受けを開けた時は屋内の空気が供給もされています。もちろん常時わずかに隙間から屋内の空気が流れ込んでいるでしょうね。

 また2つ目の方法で屋内の空気を炉内に引き込む場合でも、屋内の空気が引き込まれた分、屋内の気圧が下がりますので、結局は屋外から屋内に空気が吸い込まれます。高気密住宅の場合は換気口から吸い込まれるということになります。

排気について

 方法は1つだけです。煙突から出ていきます。薪ストーブを使っていて煙突を設置していないということは無いのではないでしょうか。そんなことしたら色々大変なことが起きることは想像できますね。

空気の流れ

 薪ストーブでの空気の流れは、屋外または屋内から炉内に空気を供給して薪を燃やし、その熱で発生した上昇気流の力で煙突から排気をします。排気されるのは2酸化炭素等です。排気をされると炉内の気圧が下がりますので、屋外または屋内から炉内に空気が引き込まれます。これを繰り返しています。

安全性は?

 買ってきてすぐに使えるタイプのファンヒーターには一酸化炭素中毒に対する警報装置がついています。薪ストーブには警報装置はありません。安全性はどうなんでしょうか。

どうして安全装置がついているのか

 我が家でも平日便利に使わせていただいているファンヒーターですが、どうして換気サインのような警報装置がついているのでしょうか。先程薪ストーブの給気・排気について書きましたので、今度はファンヒーターの給気・排気を書いてみます。給気はファンヒーターの後部から室内の空気を給気します。排気はファンヒーターの前部から暖めた空気を2酸化炭素と一緒に排気します。

 このサイクルの中には給気・排気ともに屋外という言葉が出てきません。つまり全て屋内の空気を使って暖房をしているんです。なので火を燃やすために屋内の酸素をどんどん使っていきます。屋内の酸素は減る一方ですがファンヒーターは屋外の酸素を供給するしくみを持っていません。そこでそろそろ窓を開けて屋外から酸素を屋内に供給して下さいという警報がついているのです。(FF式のファンヒーターは屋外の空気で燃焼、排気は屋外へというパイプを設置しています)

薪ストーブに換気の警報装置は必要ない

 薪ストーブに戻って考えてみると、薪ストーブは常に暖房中に薪を燃やすのに必要な酸素を屋外から引き込んでいますし、薪が燃えて発生した2酸化炭素などは煙突を通じて屋外へ排気しています。薪を入れる時などにわずかに室内に2酸化炭素が入り込むこともあるでしょうが、無視をしてもいい量だと思います。薪ストーブは一酸化炭素中毒については非常に安全な暖房器具だと思っています。

薪ストーブでの室温調節

温度管理は難しい

 薪ストーブをつけるぞという時は家の中が寒いです。寒いから暖房をつける、当たり前ですね。薪ストーブをつけるときには、家が寒いので出来るだけ早く、よく燃えるように焚付を配置したり、細めの薪を投入したりして頑張ります。この段階では薪ストーブはどんどん部屋を温めてもらえばいいので、温度調節に関しては全く問題ないです。

部屋が暖まってからが難しい

 悩み始めるのは部屋が暖まってからです。薪ストーブの場合、部屋が暖まった時の炉内の状態はその日によってまちまちです。どんな状態かと言うと、勢いよく薪が燃えている状態、ほとんどの薪が燃えてしまって熾(おきとは炭が赤く燃えているような状態のものです)の状態になっている場合、ほとんど灰になってしまっている場合などです。

 さてここからどうするか、その日の外の気温やら家族の意見やらいろいろな要素で、そのまま放置するのか、薪を追加して更にストーブを温めるのか、2次燃焼装置などを利用して長く今の炉内の温度をキープさせるのか、ホント悩みます。薪ストーブの場合、一度完全に消えてしまうと火をつけるのが面倒というところがまた判断を鈍らせます。

薪を追加することが多い

 さて結局どうするかですが、私の場合は圧倒的に薪を追加して火を絶やさないようにする事が多いです。やはり火が消えるのは面倒です。なので家の中は快適よりも暑めになりますね。冬でも半袖なんてこともあります。

暖房能力は?

 もう暑いのに更に薪をストーブに投入し続けたらどうなるか、私には経験があります。あれはまだ父が存命の頃でした。父は薪ストーブが大好きで、薪ストーブに薪を入れることが生き甲斐でした。ある日、私がパソコンでネットを見ていると、何だか違和感を感じ始めました。ちょっとフラフラして具合がわるいような、風邪でも引いたのか頭痛もしてきました。今日は父もご機嫌で薪ストーブの世話をしているがそれにしても暑いかなとは思ってはいました。

 水でも飲むかと部屋を出て温度計を見ると35度を指しています。それでも父は今まさに薪を追加投入しようとしているところでした、ご機嫌で。慌てて「その薪待ったぁ」と叫び父を止めました。父は不満そうでしたが、こっちは真冬に熱中症です。薪ストーブはすぐには止められないの格言通り、家の中の温度は更に上昇しようとしていました。薪ストーブ侮るなかれ、すごい暖房能力を持っています。ちなみに我が家は薪ストーブを焚いているときには薪ストーブだけで全館暖房です。

暑くなりすぎたらどうするか

 先程書いたような状態になってしまったら、真冬でも窓を開けます。それしか方法はないです。薪ストーブの熱が自然に収まってくるまで窓を開けて外の冷気で家の中の温度調節をします。35度を超えたらシャツとパンツ姿でも暑くて耐えられませんから。

どうして暖めすぎてしまうのか

 先程書きましたように火を絶やしたくないというのもありますが、薪を入れるのが楽しいからというのも理由の一つですね。薪ストーブの炉内で焚き火をしているようなものなので、やはり楽しいんです。上手く薪が燃えている時は余計に薪を入れたくなってしまうんです。

猫と薪ストーブ

猫は薪ストーブで暮らしていけるか

 猫は飛んだり跳ねたりが大好きです。特に高いところへの執着心はすごいものがあります。なので天板が熱くなる暖房器具、石油ストーブや薪ストーブの上に飛び乗ってしまわないか心配ですよね。

我が家の猫達は薪ストーブの上に飛び乗ったか

 アンジュの前に飼っていたアンはペルシャの一種のチンチラゴールデンなので、元々床でゴロゴロしているのが好きな種類の猫です。後ろ足の片足がなかったのもあるかもしれませんが、高いところにあまり興味を示さないので、薪ストーブの上にも乗りませんでした。
 アンジュは少し心配したのですが、まるでこれはストーブだとわかっているかのように、冬以外の季節でも上には乗ったことがありません。来たばかりの半年は薪ストーブの後ろ側を探検していましたが、冬に一度薪ストーブを焚いてからは薪ストーブの後ろ側の探検もやめました。

我が家の猫は薪ストーブが大好き

 アンもそうでしたが、アンジュも少し家の中が寒くなると、薪ストーブの前に行って絨毯の上でうずくまります。まるで「早くつけてくれよー」と催促しているみたいです。
 薪ストーブがつくと、いつでも特等席を占領して満足そうです。暑くなってくるとだんだんと薪ストーブから離れていきます。

 猫は薪ストーブが大好きのようです。薪ストーブはアンジュの冬の楽しみでもあります。

現役世代に薪ストーブ生活は可能なのか

夫婦共働きでの薪ストーブ生活

 ここでは平日の共働き夫婦の薪ストーブ生活について書きます。

朝から薪ストーブを焚く

 薪ストーブを焚かなくては家の中は暖かくなりません。1日のうちで一番寒いのは通常朝です。なので起きたらすぐに薪ストーブを焚く作業に入ります。昨日の灰を片付け、焚付をドカドカと詰め込み、太めの廃材を焚き付けの上に何本か載せます。着火に使える時間は10分程度なので、細かな作業は全て省いて最速で火をつけます。
 着火はガスバーナーで行います。焚付の広い範囲に火をつけて上に乗せてある廃材が燃えやすいようにします。それでもなかなかすぐに火はつかないので、違うことをしながらたまに炉の下にある灰受けを開けて火に勢いをつけたりします。
 うまくいけばここから家を出るまでの1時間の間、少しずつ家の中を暖めてくれます。

元気に燃える薪ストーブ

昼には薪ストーブを焚かない

 平日の昼には誰も家にいないので薪ストーブは焚きません。(もちろん休みの日は除いてです)あたり前のことなのですがここが結構重要だったりします。

夜帰ってきたらすぐに薪ストーブを焚く

 会社から帰ってきたら、すぐに服を着替えて薪ストーブを焚きます。スーツのままじゃダメです。取り返しのつかない汚れが付きます。朝よりもさらに沢山の焚付をドカドカと詰め込み、その上に細めの廃材を沢山、その上に広葉樹の太めの薪をセットします。寒いので急いで火をつけなければなりません。着火はやはりガスバーナーです。ボーッという音をさせながらできるだけ広範囲の焚付に火をつけます。
 これで火がつくのは稀です。やはり炉の下にある灰受けを開けて火に勢いをつけながら太い薪まで火が回るようにがんばります。燃えてきたら廃材を追加して火の勢いを保ちます。

火がついたら暖まる

 火が安定してきたら、炉の中の温度がどんどん上がるように調整します。炉の温度が最高レベルになって家の中をどんどん暖めてくれるまでには2時間程度かかるでしょうか。上手く火が保てないときもあるので、ここまでいきつかない日も多くあります。

結局共働き夫婦に薪ストーブ生活はできるのか

 ずっと頑張ってきました。でも一昨年辺りから夫婦の勤務時間に変化があったので薪ストーブを焚く時間が短くなってしまい、その頃から煙突トップの防鳥ネットが詰まるようになりました。今までよりさらに薪を焚くのが難しくなりました。昨年の2月の平日に半休をとって一人で煙突掃除をしてみたこともありましたが、あまり効果がありません。(屋根に登れないので防鳥ネットは掃除できない)その時思ったのが、暖めたり冷めたりを繰り返しているのが防鳥ネットを詰まらせる原因かなということです。2年も連続で同じ症状とはその他に考えられません。薪ストーブは通常火を絶やさないように(もしくはそれに近い形で)焚くものですから。
 そしてとうとう寒さに耐えかねて石油ファンヒーターに手を出してしまったのです。10年間ずっと薪ストーブだけで暖房してきたというのに…でも楽なんです💧何とタイマーで朝起きる前から暖めてくれるんです💧信じられないことにスイッチを押すと30秒位で温風が出てくるんです💧

今年の薪ストーブ生活

 土日祝日は薪ストーブの日ということにします。今まで意地で頑張ってきましたが、これからはもう少しゆったりと薪ストーブを楽しむことにします。

便利な革手袋

革手袋使っていますか

薪ストーブと革手袋

 革手袋ってご存知でしょうか。薄い黒い手袋のことを思い浮かべた方もいるかも知れません。今回書く革手袋は溶接の仕事などで使用する方の革手袋です。
 私も薪ストーブを使い始めるまでは、存在すら知らなかった革手袋です。しかし薪ストーブを使うには欠かせない手袋なのです。

 このようなものです。値段も高いものではありません。

軍手との違い

 一般的に作業用の手袋といえば軍手ですよね。革手袋と軍手の一番の違いは防御力です。軍手で薪を持つとすぐに棘や木片がくっついたり刺さったりします。軍手を突き抜けて手に刺さることもあります。それに比べて革手袋で薪を持っても棘や木片がくっついたりすることもあまりなく、革手袋を通して棘が刺さることもありません。自分の皮膚よりも強靭な革で守られている感じです。

 熱に関しても同様です。軍手だと熱はすぐに伝わりますが、革手袋は結構耐えます。薪ストーブのトップから薪を投入するときや、薪の位置を調整するときにも安心して作業を行えます。このような作業をするときには下のような腕までカバーしてくれるタイプのものを使います。

革手袋って便利です

 革手袋は草取りをするときにも便利です。棘のあるような草でも平気ですし変な虫がいても守られている感がすごいので強気で作業が進められます。
 革手袋は使い始めは固く感じるかもしれませんが、徐々に柔らかくなって手に馴染んできます。耐久性も抜群で長持ちするので、値段的にもあまり気になりません。

薪ストーブと絨毯

 

どうして薪ストーブの前に絨毯?


絨毯が必要になった訳


 我が家の薪ストーブの前には絨毯を敷いています。どうしてかというと、家を建てる時に最後まで薪ストーブを設置するかどうか迷っていたためです。まあここだったら置けるだろうという場所に薪ストーブを設置したため、実際に設置してみると台が薪ストーブの前部で余裕がなくなってしまいました。
 しばらくは絨毯無しで薪ストーブを使っていたのですが、その内に薪ストーブの前扉を開けていた時に炭が落ちてしまい、床が焦げてしまいました。そこで絨毯を敷くことになったのです。

シーズン途中では灰も結構落ちます

薪ストーブの前の絨毯の役割


 絨毯には主に2つの役割があります。先程も書きましたが、床が焦げるのを防ぐためです。上の写真でもわかりますが、薪ストーブは木を燃やす暖房器具なので、使っているときはあまりスマートではないです。灰も落ちれば炭も落ちます。煙が部屋に入ることもあれば火の粉が飛ぶこともあります。トップローディングから上に上がる火の粉などはすぐに消えるのでどうでもないのですが、前扉から前方に落ちるものは要注意です。
 2つ目の役割は床を熱から守ることです。薪ストーブの前方の床は輻射熱でかなりの熱を持ちます。床の劣化を防ぐためにも良いのかなと思っています。
 おまけの役割は猫が寝ています。猫は薪ストーブの前でまったりするのが大好きです。

絨毯はどんなものでもいいのか


 薪ストーブの前に敷く絨毯には稀に床を焦がしてしまうようなものが落ちてくることがあります。なので一般に売っているようなナイロン製のような絨毯やカーペットでは火事になってしまう可能性があります。難燃性のものもあるでしょうが、よくわからないので、薪ストーブの前に敷く絨毯はウール100%のものにしています。ウールの絨毯に燃えるようなものが落ちても、下が燃える臭い匂いがする以外は焦げると言うより毛足が短くなる感じになります。実用性だけのものなので、ネットで安いものをみつけて、半分に切って使っています。耐久性は素晴らしく、汚れることを考えなければ10年以上もちます。

絨毯とカーペット


 今まで絨毯と書いてきましたが、蛇足ですが絨毯とカーペットの違いはないそうです。絨毯は英語でカーペット、それだけのようです。ウールが素材のときには何となく絨毯と言う方が似合うと思うのは私だけでしょうか。

チムニークリーナー

チムニークリーナーについて書きます。

高所恐怖症の私は薪ストーブを買うと決まった時に一番悩んだのが煙突掃除です。煙突掃除は屋根に登って煙突のトップを外し上からブラシを入れて擦り落とすのが理想です。屋根に登れば煙突のトップに取り付けてある防鳥ネットの掃除もできます。

防鳥ネットというのは名前の通り鳥が煙突に入ってくるのを防ぐネットです。これをつけていないと煙突から鳥が侵入してストーブの中で暴れまわったり、煙突に巣を作ることもあるそうです。まず無いと思いますが、薪ストーブを焚いている時に侵入したら可愛そうに焼き鳥になってしまいます。それを防ぐ便利な網なのですが、煙突詰まりの原因にもなります。

そんな不安を抱えていた時に見つけたのがチムニークリーナーです。

セーフティーフルーという名前で売っています。これをシーズンの焚きはじめには1周間に2度、付属のカップで2杯燃えている薪の中に投入します。後は2週間に1度、付属のカップで1杯燃えている薪の中に投入します。これで煙突に煤がつくのを防ぐというものです。

 ずっとまじめにやっていたのですが、ここ何年かチムニークリーナーを投入しなくても大丈夫かなと言う感じでサボっていました。煙突掃除をした感じではチムニークリーナーを使っているときとそれほど違いを感じなかったのですが、一昨年、昨年と煙突トップ(多分防鳥ネット)の詰まりで、業者さんに掃除してもらわなければ薪ストーブが焚けなくなりました。もしかしたらチムニークリーナーをさぼったせいかも。今年からまた真面目にやってみることにします。

今シーズン初焚き

 最近少しずつ寒くなってきました。一昨日の夜くらいから娘が寒い寒いと言い始め、昨日そろそろかと昼間に薪を室内に運んだり、薪ストーブの前にカーペットを敷いたりと準備して昨夜今シーズンの初焚きとなりました。焚く前の室温は22度。うちの家族は寒さに弱いなと思いつつ、自分も早く薪ストーブを焚きたいのでした。

 シーズン初めは煙突や薪ストーブ自体も冷え切っているので、煙突が空気を引いてくれません。なので火がなかなかつきません。その上良い焚付もない…。

 それでも30分もすれば家の中はどんどん暖まっていきます。やっぱり薪ストーブは良いなぁと家族で幸せを感じるのです。

 今朝も起きたら早速点火。

 あまり火が見えずに私の足が写っちゃってますね。早速白い粉をこぼしてせっかくきれいになった薪ストーブを汚してしまいました。この白い粉はチムニークリーナーです。次はチムニークリーナーについて書かせていただきますね。

薪ストーブには広葉樹か針葉樹か

 薪ストーブに興味を持つと必ず目にする話題が、薪は楢やクヌギなどの広葉樹がいいかそれとも松や杉などの針葉樹がいいかというものです。広葉樹の薪の良いところは火持ちが良い、つまり長い時間燃えていることでしょうか。一方針葉樹の良いところは熱量が多い、つまり早く暖まることでしょうか。値段は針葉樹の薪のほうが安いです。でも薪ストーブには広葉樹って結構針葉樹は叩かれているような。

 では10年薪ストーブを使ってきた経験から結論を言いましょう!一番いい薪は…廃材です!ってこれは反則かもしれませんが、私の本音です。だって、廃材はタダで貰えるし、すぐに火がつくし、すぐに暖まってくるし、気兼ねなく燃やせるし、良いことばかり。特に重いものを乗せるパレットの廃材は火持ちも良くて最高です。だいたい同じ太さの四角なので、薪ストーブの脇においておくのも安定していて便利です。

 中~太割の広葉樹(我が家で買っている薪屋さんは結構太割)だけで一冬越そうと思ったら大変です。1日中ストーブが冷めないようにできれば良いのですが、我が家のように共働きの家ではとにかく素早く手間無くでなければ薪ストーブ生活は送れません。薪ストーブを使い始めた頃は、とにかく全てを広葉樹でと張り切ってまして、広葉樹の太めの薪がうまく燃え始めるまでが大変でした。色々試して一番良かったのが、柴。休みの日には夫婦で川や山に柴刈りに行ってました。柴を薪ストーブに沢山突っ込んで火をつけると、あっという間にいい熾ができるんです。その熾の上に太めの薪を置くとその内にうまい具合に火がつくんです。でも柴刈りは大変ですし、柴は嵩張ります。2年でやめました。

 結局は廃材と広葉樹の薪をうまく混ぜて焚くのが良いというところに落ち着いています。やはり広葉樹だけでは寒いですからね。また廃材の弱点もありまして、それはいつでも手に入るわけではないということです。

薪ストーブと暖炉

 薪ストーブを使っている話をした方や、家に来て薪ストーブを見た方は大体口を揃えて「暖炉があるなんていいわね」と言います。日本には薪ストーブという文化がなかったせいなのでしょうか、小さい頃からのTVアニメの影響か、木を燃やして暖房をする=暖炉というイメージになっているようです。

暖炉

 これが暖炉です。海外の映画やテレビ番組でもよくでてきますね。パチパチと薪が爆ぜる音、暖炉の前でロッキングチェアに座ってくつろぐ老人なんて感じでしょうか。優雅ですね~。

薪ストーブ

 一方こちらが薪ストーブです。我が家のアンコール エヴァーバーンの写真で申し訳ないのです。どうでしょう。家の豪華さが違うとか見るところはそこじゃないです。暖炉に比べてごつい感じがしますよね。暖炉と比べてしまうとすごく機械的な雰囲気が出てます。
 アンコール エヴァーバーンを例に薪ストーブってどんなものってことを書きますと、鋳鉄の塊です。肉厚な鋳鉄で外壁は作られているので、全面の扉を開けるときにも重厚感を感じます。重さは本体だけで179kgもあります。上部のトップローディング用の上蓋は鋼鉄製ですが、これもかなりの厚さと重さがあります。トップローディング用の上蓋は非常に重いのでガッチリと閉まります。全面の扉もギュッという感じで固く閉めないと閉まらないためガッチリと閉まります。

 ここらで本題の暖炉と薪ストーブについての話しに戻りますが、この2つの暖房器具は全く違うものと言う話です。
 暖炉の写真をみていただくとわかりますが、暖炉は家の中での焚き火です。野外で焚き火をするように、家の中で焚き火をしていい場所を決めて焚き火をしている感じです。火が燃えている環境はすごくオープンです。
 一方の薪ストーブはストーブという入れ物の中で火を燃やします。それも入れ物は密閉性が非常に高いです。なので火が燃えている環境はすごく閉鎖的です。
 じゃあ、暖炉と薪ストーブで火が燃えている環境が違って何が違うの?ってことになりますが、大きな違いは空気が自由に出入りできるかどうかです。暖炉はオープンなので薪は燃えるのに好きなだけ空気(酸素ですが)を使えます。でも薪ストーブはストーブ内に入る空気を絞っているので、薪は燃えるのに使える空気を制限されてしまいます。これはいろいろな利点があります。薪の燃え方を空気の量で調整できますし、冷たい空気をゆっくり燃えている薪の周りに流してあげることで、効率よく暖房ができます。煙突を通して暖かい空気を室外に放出するまでの経路を工夫することもできます。じゃんじゃん燃えている薪の周りにすごいスピードで冷たい空気が入ってきて、その空気がせっかく暖められてもすぐに煙突から出ていってしまえば暖かさが部屋に残りませんよね。アンコール エヴァーバーンについていえば、我が家は外気をストーブ内に引き込んでいるのですが、外気を炉内に入れるだけでも、ストーブに入ってから何メートルものくねくねした細い経路を通って、ストーブの熱で温めてから炉内に入るように作られています。空気でさえも簡単には燃えている薪には近づけさせてもらえないのです。
 薪ストーブは薪を燃やして暖房する原始的な暖房器具なのですが、実は使い勝手や効率を求めて結構マニアックな作りをされています。薪ストーブは暖炉ほど優雅な暖房ではないというお話でした。